H28ZEH_SII昨日、(社)環境共創イニシアチブ(SII)のHPで今年度のネット・ゼロ・エネルギー・ハウス支援事業(ZEH)の公募が発表されました。経産省が行うこの事業は先月から「ZEHビルダーの登録」などの予告を行っており、3月中に予算の成立が確定していたこともあったためか4月のこの時期に、いち早いスタートとなりました。

当然、この事業を利用しよと準備していた人も多かったようで、説明会の日程が発表されたその日に、東京、大阪、名古屋の会場は定員に達し、東京に至っては「午前の部」として追加説明会を行うようになったそうです。かなり関心が高いように思えます。

おそらく今年もハウスメーカーなどが一斉にこの事業に飛びつくのではないでしょうか?

 

昨年との違い

今年度の内容を見ると昨年度(H26補正)との違いがいくつかあるようです。

  1. 「ZEHビルダー」の登録
  2. 補助金額が上限125万(1,2地域は150万、NearrlyZEHで125万)、蓄電システム上限50万
  3. 受付期間が4/28~9/2と事実上継続で4か月以上
  4. 加点要件にHEMSの機能、運用の要件や省エネ性能表示(BELS)

ZEHビルダーの登録はポータルサイトでもその内容が公開されるようで、ゼロエネ住宅に取り組むビルダーさんのPRにはなるかと思いますが、おそらくハウスメーカーの名前がズラリと並ぶのではないでしょうか。グリーン化事業でも会員をWeb上で登録をしたり、長期優良住宅化リフォーム事業でも事業者登録をWEBで行ったりと、最近は何かとWEB登録が流行っているようです。DB化して何かの施策に活用してくれるのでしょうか?

補助金額を見ると昨年より5万円安くなりました。新たに蓄電システムには1KWhあたり5万円の補助金ですが、現在蓄電システムの普及状況、価格からみてどうでしょうか?

昨年(26年補正)は受付期間が断続的に五次公募まで行われました。今年は六次公募まで別れていますが、実際は継続して受付が行われるようです。一次公募分の予算は20億円とされていますが、その後の予算配分は見えていません。

当然、審査が行われるのですがその内容において「加点要素」なるものがあるようです。①断熱性能、②エネルギー区分ごとの計測可能なHEMS、③省エネ性能表示の三つが対象になるようです。

そうなると昨年のような採択率をイメージしてよいものなのか、ちょっと不安が残ります。ちなみに昨年の応募数は6238戸で採択されたのは6146戸です。実に採択率は98.5%でした。

地域ビルダーさんがゼロエネの補助金を受けようとする場合はグリーン化事業のほうが良いのかもしれません。ただ、そのグリーン化事業の公募、概要の発表がいつになるのかさっぱりわかりません。4月中だとは言われていますが、国交省さんも経産省さんのように「予算が成立したら・・」という前置きを使った事前情報発信をされたほうが、事業を活用する側は助かります。来年度あたりは、是非そのようにしていただければと思うばかりです。