ZEH補助金の行方

平成28年度補正予算によって行われている「ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業費補助金」では、現在第3次公募が行われており、第4次公募についても発表がなされています。
平成28年度当初予算ではその公募の時期によって採択率が大きく異なっていました。6月頃に行われた二次公募では1462件の応募があり採択数は1406件で採択率は実に96.2%であったのに対し、最終公募となった五次公募では2745件の応募に対して採択は470件と採択率は17.1%の非常に狭い門となっていました。予算がなくなってしまったのが原因なのはわかりますが、不公平な感じもします。
当然採択された時期によって、その住宅のエネルギー削減率などはばらつきが出ているものだろうとは容易に想像ができます。
それを踏まえての「平成28年度ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス(ZEH)普及加速事業費補助金」であったと思われますが、蓋を開けてみると思ったほど応募数は多くないようです。そしてその分採択率が良くなってるようです。
 一次公募 応募数1,103件 採択数1,093件
二次公募 応募数 805件
当初各公募時に計画していた予算額は30億で、件数にすると2,300件程度を見込んでいたようです。ということで随分と予算が余っての三次公募、四次公募のようです。採択されやすい状況になっていると言えます。

来年度のZEH補助金

経済産業省資源エネルギー庁の「ZEHに関する情報公開について」では、来年度(平成29年度)当初予算での補助金額は75万/戸とし、9,700戸程度の採択を予定しているようです。
補助金額が125万円から75万円に減額されるのは、地域工務店にとっては利用しにくくなってしまします。ハウスメーカーに向けた事業になりそうです。ZEHビルダー登録時には事業者に年度別の計画提示を義務付けていましたが、戸数を多くすることに主眼が置かれているのでしょうか。公募は5月から行われるようですから、現在建築を計画中であれば今年度事業(四次公募)に駆け込んだ方が良いかもしれません。補助金額が減額されてどれだけの応募になるのか注目です。